癒着とコネと資本主義。

テレビの番組改編時期を迎え、その様子をリテラシーするとマスコミ全体の質の低下はコネによる人材低下も関連していると思います。 

辛口の番組やコメンティターが消えて行き、大衆迎合的な発言やテレビ局の意向に沿う発言をする人達に変わって行っています。

みのもんた・高橋英樹・宇津井健など数えられない程の子供がコネでマスコミ関連に就職していて、最近では安倍首相の甥がフジテレビに決まっています。

もう時効なので書くと、十二年前に娘が就活に苦しんでいる様子も題材に通信販売の手紙を書いて出した時のことです。

ある日電話を取ると『妻が高野さんのお茶を買っている??と申します、私は????の副社長をしています。 娘さんの大学名を教えていただけますか?』と言うので答えると、『この電話は交換を通さない、私への直通電話です。 娘さんに電話番号を伝えて一度私の所を訪問するようにお伝え下さい』と、暗黙の了解で趣旨を理解し『ありがとうございました』と電話を切り、その夜に娘に電話連絡しました。

娘はコネなんか嫌だと言いましたが、断るのはお父さんが断るから『社会は表と裏と闇の社会でできている、社会勉強に裏を見ておいで、それから断っても遅くないのでは?』と言うと了承してくれました。

後日電話が有り、マスコミ関係の大企業の受付から副社長室に案内され一時間半、様々な事を話した最後に私の生年月日など全てメモをしたそうで、秋の入社試験に私が受けると思っているようだけど私は受けないので、お父さんから断りを入れておいてと言われ了承し、奥様から単身赴任先東京の住所を聞き、ご厚意へのお詫びの礼状を次の日に書き出しました。

娘は『行って来て良かった、紳士的な大人の対応と裏も見られて、でもコネで入社したという自分自身は騙せないので嫌です。 私が落ちた企業もコネ枠が有り、資本主義の大人社会の必要悪かもね』と、私は就活の苦労や、大人社会も覗き見たことで十分社会への心の準備はできたと思ったので、『もう就活は止めて、残りの大学生活を楽しんで下さい』と言うと『卒業後はどうするの?』と聞くので『食わすぐらいはします、今は先の事なんか考えないで一度しかない大学生活を楽しみなさい』と言うと了承し、本当に残りをエンジョイしたと卒業して帰って来た時に話しました。

その後は『学生を止めたら、社会と繋がる糸口は仕事だからね』と助言したら、今のホテルのアルバイトから始め社員になって十一年も経過しています。

結婚式前に私に『あの大企業を断った事、本当に怒ってない?』と聞くので『全然』と言うと『あの時に甘い蜜につられて曲がり角を間違っていたら今の彼に会っていなかったと思う』と嬉しそうだったので、私も心から本当に良かったねと答えました。

ちなみに、礼状が届いた後にその方から電話が有り『会った印象と手紙を読み、こんなお嬢さんには入社して欲しかった』と言われた事が有り難く胸に残っています。

今は子会社の社長も止めて退職し札幌に戻っていますが、今もお茶は送っています。

現代の資本主義社会では大企業も権力への迎合をしながらも、その権力への反発力を持った人材を取り込む必要に迫られるような、水(迎合の人)に油(異端な人)の取り込みを迫られている難しい時代になったと思います。