鍵の数。

このブログは基本的には当店の通信販売のお客様に書いて出しているものに加筆したもので、過去の物は昨年の日付のあいている所を見つけ入れて行き、私の老後の楽しみにしようと思っています。(興味のある方はサイトマップをクリックして下さい)

そんな作業中に見つかった井上陽水の『鍵の数』の手紙が時代を超えて今に繋がると思い加筆転載しました。

最近著作権法が変わりブログに歌詞を転載できなくなりましたので要約して書いて行きますが、時代背景と照らし合わせると深い意味が見えるこの歌はバブルの頃の様子を皮肉っています。 

『高級車や高級マンションや宝石箱などの沢山の鍵を持ち歩き、重くて大変なのにあなた達は大事なもので溢れている、いつも不安で鍵を肌身から離せない生活を続け、その日の出来事を日記(これは今のブログ)に書いても消したり書き直してばかり、そして寝る時も瞼に鍵をかける(睡眠薬)、そんな孤独な街での生活でいいの?』と歌い、最後に『たまには自分の心だけに問いかけてごらん、あなた達の悩みの数はきっと鍵の数と同じでしょう』で終わっています。

バブル崩壊や構造改革による様々な形の格差が進んで、鬱病・自殺の増加の原因はこんな精神的偽善にある事は確実で、今より貧しかった戦争中も戦後も鬱病や自殺は劇的に少なかったことが証明しています。

現代人のお金持ちや芸能人などもこの曲のように振る舞って生きている人が多く、一般の人達もそんな人達を今も羨んでいるような気がします。

何年か前に高額な相続財産を現金で家に置き、心配で旅行にも行けず、全額残して死んだ女性がいましたが、ある一定以上のお金と自分自身にまで嘘をつく見栄は大きな不幸の源になります。

テレビでそんな番組や人達を見ると『可愛そうなだね』と私が言うと、妻に『また、負け犬の遠吠えかい』と言われ『はい、負け犬も安全になってから吠えるくらいしないと、自分の存在価値を維持できないの!』と甲斐性のなさを認めております。

通信販売用の手紙を転載していて、昔のこの『鍵の数』が今も通用し、特に今出回っているブログの大半は受けのいい内容や自己顕示欲写真の類で、自分自身にも嘘をついた危険なものが大半ではないか? と思って載せた次第です。

バブル時期までは大衆自身が気づいていない欲望を刺激して物を売る資本主義の手法でしたが、バブル崩壊後の格差進行に伴い大企業でも『人の不幸につけ込む』ような、膝が痛い人にサプリメントやサラ金から取り戻せますよと弁護士が無知な人を助けているような手法に代わり、最近は高齢者や幼児などの弱者の油断につけ込んだオレオレ詐欺や虐待や児童ポルノやストーカー事件になっています。

金銭的格差が知的格差に繋がっている現状を思うと、知的格差の犠牲者による『窮鼠猫を噛む』のような暴力的行為や犯罪の増加が進み、監視カメラだらけのイギリスみたいになる予感がします。

 

 

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