グローバルの偽善。

先日アディダスのウエアーを見たらベトナム製のタグが付いていて、グローバル資本主義の次の行き先は中国からベトナム・タイのアジアからアフリカ製か? と思いました。 

グローバル企業は、より多く儲けるためにより安い人件費を求め、支払う税金を少なくするために法人税の少ない国に拠点を移します。 

しかし建前は『消費者のためにより安くより便利な良い製品をお届けします』を謳い宣伝していますが、実は消費者の欲望を刺激して物を売り・利益を追求することが目的で、本音は消費者の方ではなく株主の方を見ているのが実態です。

もうそこには国家や国民への意識はなく、スポーツ観戦の時以外は愛国心など存在しない時代が実態になりました。 

同じ日本人同士で、どんなに格差が広がっても自己責任で、利益目的のために人を手段に使っても勝ち残った者にマスコミも大衆も賞賛を与える時代です。 

この結果グローバル資本主義の中では人間の生き方の価値観まで均一化が進み建前と本音を使い分けるのが常識で、うっかり本音を口にしたものは袋叩きに遭い、時には追放・抹殺される事態も目にするようになりました。 

そんな学習から議論に伴う責任を避ける人間は激増し、事なかれ主義の人達が増え、リスクを避ける傾向は未婚者の増加や少子化にも現れています。 

人が心の裏側に隠し持っている事実を平気で暴く傾向が多い私は、家庭内の会話で妻によく叱られるのですが、一般的に人は自分が認識したくない事実を示されると怒るので建前と本音を使い分けます。 

マスコミも政治家も商人もグローバル時代に合わせて、理想は語りますが現実は直視せずに避けています。

しかし理想主義の裏側に隠された偽善は、深く潜行して現代社会に蔓延しています。