小さな幸せ。

小さなもので幸せを感じている人に出会うとホッとし、向上心に燃えていても満たされない欲望に飢えている人に会うと、何故かうんざりし暗くなります。

小さな幸せに満足している人は廻りの人も幸せな気持ちにしていて、不愉快なものに我慢して努力している人を見ていると辛そうで、何故か? 廻りも不愉快にしているからです。 子供の頃に『ある条件を満たした時に、親から認められる』環境で育ち続けると、心や身体が悲鳴をあげて病んでも自己実現に頑張る傾向が身体化され、果ては『不愉快な人間関係にも耐える』命を縮めるような生き方も身体化されているように思います。 

短期的な目標の為に心身の限界を超えるような負荷をかけることが必要な時もありますが、人生はゴールの見えない道ですので、寄り道しながらささやかなものにでも幸せを感じ楽しんで歩く余裕が心と身体の健康には必須です。 

そして自分の人生の可能性を最大化する為には、自分の可能性の限界も合わせて知っておくことが心身の健康維持に必須です。 

それは人間の根本的な生命力は『自分の限界を受け入れる』所で維持されているように思うからです。 

その上で、暖かい家族関係や信頼できる友人関係や抱きしめてくれる恋人やささやかな平和などの小さくても確実な幸せを積み上げていくのが『幸せ』に近づく道と思います。 

実際の人生は夢と現実を同時に生きる事ですので、『このサジ加減の難しさ』を自覚し、丁寧に慈しんで育てることなくして『風雪に耐えられる』強さに繋げられません。 

ほとんどの人は健康な時や順風な時は自覚していませんが、実は体も人間関係も平和も、ある限界値を超えると意外と簡単に『壊れる』ものです。