矛盾は大切。

娘に『お父さんの言う事は矛盾している』と言われたのは数えきれないのですが、返事は『矛盾を理解できないと成熟した大人になれないよ』でした。  

相談されても、ある時は本音で生きなさいと言い、別な時には建前を優先すべきなど、状況によって答えは違うと話しました。 

若い時に追い詰められ困っている時は、冷静に考えて本音を抑えて建前を選ぶべきです。 

若い時は欲望も強いので本音では楽な方や得な方へ進みがちです。 

心も体も免疫力が強い若い時は建前の選択で苦労する道を選んでも病気になりずらく、乗り越えた壁が自信に繋がり、気が付くと遠道が近道になっています。 

そんな経験を繰り返すうちに、社会に存在する矛盾にも意味が有り、その矛盾との向き合いかた次第で、人生が大きく変わって行くことも理解できると思います。 

でも最近の傾向のように、いつも本音を隠して建前飾って困ったら笑ってごまかすような生活をしていると真の友もできず、ストレスから病気です。  

夫婦や恋人も喧嘩したら『よく二人で話し合うように』と言いますが、逆に普通の日常を積み重ねやり過ごしてから、お互いが『自分の気持ちを』少し言うくらいの方が、お互いに深傷を負わないで済みます。

あんまり深く話し合うと、傷つけ合いで別れや離婚に繋がってしまいます。 

親孝行も、親に少し心配させて親らしいことを言わせ、親としての自覚を促すことも大切です。 

人間は楽をして手に入れたものに飽きやすく、苦労をして手に入れたものに愛着を感じ大切にする本当に矛盾した動物なのです。 

矛盾を理解することは物事を深く広く考えることに繋がり、その人を成熟させ心も豊かにしてくれます。