惜しみなく与えて。

井上陽水の『あなたにお金』という歌を聴いていて、娘に何の為に勉強をするのか? と聞かれた時に『人生の曲がり角を間違えない為』と答えた事を思い出しました。 

歌の内容は、『あなたにお金・金をあげたら帰ろう・・・メロンを抱いて星を見ながら帰ろう・・・瞼の先を濡らしながら星達の生まれ変わりを仰ぐ・・・望みを抱いて帰ろう・・・いつしか夜は胸の扉を開けて・・・歌を歌いながら帰ろう、いつまでも夏の空を夢見て・・・最後まで惜しみなく与えて』で終わります。 

駄目な男も、そんな男に貢いだ女も・・・・とことん与え、貰う行為を通してしかケリをつけられず再出発できない・・・・そんな人生の曲がり角の最良の選択と思いながら聞いています。 

愛もお金も貰うものと思っている人と、あげるものと思っている人に分かれますが人生を共にするには、似たもの同士でないと上手く行きません。

希望と簡単に言いますが、『まれなのぞみ』と書くように毎日のつまらない積み重ねを続けた人でないと出会えないほどにマレなものが希望ではないか? と思います。 

将棋の先を読むような明晰な論理回路を作り、曲がり角の選択に生かす為の手段として勉強し、曲がり角で経済・社会状況や自分の性格や対人関係など多角的に思案して曲がる決断をする。 

誰にでも訪れる不運を受け入れ、原因を考え内省し同じ過ちを犯さぬ様に過去から学んだことを未来に繋げて望みを抱いて生きる。 

そして『惜しみなく与える』行為を続ける事は子供や女房や親や仕事に対しても、いずれ訪れる別れの時に未練が少なく別れられることに繋がるような気がしております。 

『惜しみなく与えて』本当にいい言葉です。